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町おこしのための地域映画が成功しない理由?(序章) [町おこし映画の問題点]

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僕の映画は都会でロケをしない。これまでの作品は全て地方。それも有名な観光地ではない。しかし、それぞれの町には知られざる美しい風景があり、心を癒す素晴らしい景色がある。それを背景に物語を撮りたくて、地方で映画を撮り続けている。それらの映画は有名俳優が出演。日本全国の映画館で公開。必ずアメリカ等の世界の映画祭で上映される。


そのため、いろんな地方、自治体等から相談を受ける。というのも、多くの地方は赤字続きで苦戦している。新しい産業を起こすのも大変。一番、効率的なのは観光。でも、古い遺跡や歴史的な建物もないので、観光では勝負できない。ただ、映画の撮影があれば、そのロケ地としてアピールできる。NHKの大河ドラマの舞台に選ばれれ、大挙して観光客が押し寄せる。

ドラマでなく、映画でも効果は大きい。観光客がいきなり倍増するということはないが、巨額の宣伝効果となる。全国の映画館で地元の風景が映し出される。映画自体の宣伝がテレビや新聞で流れる。映画雑誌、情報誌で作品が紹介。ネットでも拡散。多くの人が映画を見る。

さらに、DVDになり、衛生やケーブルテレビ、地上波でも流れる。テレビと違って映画は息が長い。テレビドラマは1年も経つとタイトルさえ忘れてしまうが、映画は何十年経っても覚えていることがある。30年前の映画をもう一度DVDで見ようと思うこともある。そんな意味で映画のロケ地に選ばれれば、その町がもの凄くアピールされる。対費用効果を考えれば数千万円から数億円になる。

これが自前で宣伝キャンペーンをすると、もの凄い費用が必要。CMを作りテレビで放送するには何千万円。それを1年放送し続けるのは莫大な予算がいる。駅にポスターを貼るだけでも何百万。それも期間限定。新聞広告だって、大手新聞、一面広告なら1000万円! それも続けなければ効果は薄い。

だが、映画が来てくれれば、地元は撮影に協力するだけで、何千万円もの宣伝効果を上げることができる。だから、多くの町が映画のロケを求めている。実際、長野のある町はそれで大成功。観光客が増え、50億もの宣伝効果を上げた。また、収入だけでなく、町の知名度が上がる。町の名前や魅力、産業、特産品を全国に伝える等の大きなメリットもある。

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そこで多くの自治体がフィルムコミッションを設立。ボランティアとして映画撮影に協力。わが町で映画を撮ってもらおうと努力を続けている。或は、製作費を一部出資。さらには製作費を全額集めて町が中心となって映画製作を行なっているところもある。

ただ、多くの町が失敗している。地元で上映しただけで終わり、全国公開どころか、東京ですら上映されずに終わる。これでは町のアピールにはならない。なぜか? いろんな町の人たちから相談を受け、或は映画作りをしてみて痛感した。もの凄い勘違いをして撮影協力をしていたり、何と町をアピールできないような努力をしているからだ。彼らが「これはプラスになる!」と提案してくることの多くが、実はマイナスになることばかり。

だから、地域映画は失敗。ヒットもしないし、評価もされないことが多く、残念で仕方がない。その背景と問題点をシリーズで紹介して行きたい。

 続き=>http://aozoraeiga.blog.so-net.ne.jp/2015-05-11-2



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