2014年6月の思い出「向日葵の丘ー編集作業」 [2014]

ようやく、ようやく、NG抜きが終了した。
最後のシーンは100人の市民俳優が参加してくれて撮影した映画館の場面。とうとう、そこまで来た。これでNG抜きは最後まで来たことになる。
あ〜長かった。途中何度も、事務作業のために中断。集中できず、精神的な葛藤もあり、本当に苦しかったが、途中から物語に入って行けて何度も泣きながらOKカットを並べて行った。しかし
これでまだ終わりではない。
料理でいえば素材を並べただけ。これを切り、まぜて、味つけをするのと同じ詰め編集をせねばならない。それここそが、ここまでのNG抜きの何倍も集中力が必要な、過酷な作業である。
今の気持ちでいえば、見上げるともの凄い高さの氷壁。それを頂上まで這い上がる作業が始まるのだ。ときどき、コメント欄に「夢中になれる仕事をしている監督は幸せ者ですよ」と書かれることがあるが、誰の話?って感じ。詰め編集はまさに氷壁を1人で上がる作業。
息が詰まり、胸が締め付けられ、
目が限界を越え、鉛の球を飲んだように胃が重く、吐き気が止まらなくなる。誰にも助けを求めることはできない。〆切が近づく。精神的に追いつめられ、苦闘の連続。それが編集作業。
できることなら誰かにやってもらいたいが、これこそが自分でやらねば本当に目指す形にはならない。そんな過酷な戦いがスタートする。この編集次第で、作品がどーしようもないものになるか? 素晴らしい感動作になるか? が決まる。技術だけではなく、感性とセンスの戦いでもある。すでに疲労困憊。精神的に追い詰まっているが、ここからが本当の戦いだ。

2014-12-28 11:02
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