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向日葵の丘ー1983年夏。監督日記。人生とは何かを描く物語 [【再掲載】]

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今回の撮影を終えたあとに感じたこと。もしかしたら、”向日葵の丘”のテーマ、こんな言い方も出来るのではないか? ”人生とは何か?”

今回の作品では、いくつかの人生が描かれる。高校時代に仲が良かった3人。30年後。未だ結婚せずに東京で1人暮らす多香子。高校卒業以来、帰京していない。古里で結婚、2人の子供を生み、主婦業を送るみどりは東京で活躍する多香子を密かに応援している。そして、古里に愛想を尽かせLAでアメリカ人と結婚したエリカ。

それだけではない。一攫千金を狙う兄ちゃん。松田優作に憧れる本屋のおじさん。映画だけが楽しみのおばあちゃん。旦那に死なれたあともタイ焼きを続ける女性。名画を若い人に伝えたい映画館の支配人。その他、多くの愛すべき人物が登場する。

しかし、そのほとんどが悲劇の結末を遂げる。そしてほとんどが実在の人物をモデルにしている。僕がよく知る友人だったりする。何の罪もない、健気に働いて来た友人がなぜ、あんな末路を遂げねばならなかったのか? 彼はなぜ、若くして家族を残し死ななければならなかったのか? そして彼女はなぜ、あんな仕打ちを受けねばならなかったのか? 皆、悩み、苦しみ、のたうち回り、大きな成功もせず、夢を実現することもなく。消えて行く.....。

でも、何か彼等にも生きる意味があったはずだ。その答えを物語の中で探してみたくて、この”向日葵の丘”を作った。なぜ、人は愚かな悲しみを繰り返すのか? なぜ、人は絶望し続けねばならないのか? 本当に希望は存在するのか? その答えを物語の中で探し出し、観客に伝えたい。


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