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向日葵の丘ー監督日記 いよいよ最終日!本日で長さは決着。 [編集]

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3ヶ月に渡る編集作業。いよいよ、本日が最終日。小さな直しはまだ先もできるが本日で尺(長さ)を決めて、それはもう動かせない。昨日までの作業でタイムを出してみた。

前半1時間10分44秒

後半1時間5分39秒

これまでと同じように、時間と分までの計算なら前後編ともに目標達成! 2時間15分になった。が、秒の単位を足すと、まだ83秒長い。本日1日、格闘してみて、無理はせず、その時間を最終決定にする。

そもそもの話をするが、テレビドラマの場合は1時間ものだと、ドラマ部分は正味43分くらい。それは長くも短くもできない。秒単位まで計算して仕上げる。だから、「今回のエピソードは何か回想シーンが多かったなあ」というときは、尺が足りなくて、過去の映像を使い時間合わせをしたということが多い。

それに対して映画は基本的な決まりはない。だから、1時間10分くらいの映画から、6時間にも及ぶ大作まである。だが、お客さんの気力、体力を考えると、1時間45分から2時間。そのくらいが見やすい長さなのだ。

あと、長くなると映画館側が嫌がる。2時間の映画なら1日4回上映できるが、4時間なら2回になる。入場料は同じなので、収入が半減する。だから、映画館側へのアピールを考えるなら2時間以内にするのがベスト。といって、短くすることで作品のクオリティを下げるなら本末転倒だ。

今回の「向日葵の丘」シナリオ上で計算すると、1p1分と計算する。135pなので2時間15分。でも、荒編集してみると3時間あった。それをさらに詰めると2時間45分。ま、そこがスタート。編集を始めた。


シナリオで読むと必要でも、映像にすると、そこまで説明しなくても分かるというシーンも出てくる。テンポやリズムは大事なので、長いシーンは短くする。そして、俳優さんの演技も期待はずれの人は、やはり短くする。今回もほとんどの俳優は素晴らしかったが、やはり力足りない方も少しいた。

決して手抜きした訳ではないのだろうが、ときとして俳優は100%の力を出さず、「お仕事」をすることがある。或いはギャラに相当するレベルで済ませる。テレビドラマを見ていると、そういう方がときどきいる。が、それでは困る。だから、こちらも「やる気」にさせる努力をするのだが、結局、それなりで終わる俳優もいる。或いは期待したのに、そこまでの実力がなく、プロとは言えない芝居しかできない新人もいる。

そんな俳優のシーン。全部をカットすると、物語が繋がらなくなるが、できる限りカットして、目立たないようにする。本来なら別の俳優でもう一度撮影したいくらいだが、それには高額の予算がかかる。また、その俳優を選んだのは僕だ。本当に実力を見抜けなかった自分自身の責任。

でも、芝居が落第点の場合は躊躇なくカットできるが、いい芝居なのにいろんな理由でカットせねばならないときは辛い。先にも書いたが、物語のスピードやテンポは重要だ。その中でどうしても切られねばならない台詞や芝居も出てくる。そんなときは本当に苦しい。その場面だけ見れば、あった方が面白くても全体から見たとき、その場面で物語が停滞することになるのだ。

様々な理由や価値観で、編集。結局、まるまるカットしたのは、3シーンくらい。「それが分かってれば撮らなければいいのに!」と言われそうだが、撮ったからこそ、それが判断できたし、「せっかく苦労して撮ったんだから」と残すと、それは映画全体を駄目にすること。「あの日。本当に大変だったし、**さんはがんばったからなあ」と残したくなる場面もあるが、冷酷さが必要だったりする。


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