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女優業。本当に過酷で厳しい職業。 [My Opinion]

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ある大手俳優プロダクションでは売れていない女優は22歳でクビだという。酷い話に思えるが、ふと考えると正解だと感じた。世間では「22歳なんてまだひよっこ。まだまだ、これから!」と思うだろうが、女優の世界は確かに22歳がボーダーラインだ。

自身の映画を振り返るとき、まさにそれが言える。僕の作品は女子高生がメインである。ということは13〜18歳くらいまで。毎回、オーディションをする。19歳でもギリギリOKだが、20歳以上は募集しない。高校を卒業して1年以上たち。特に成人式を迎えてしまうと、もう女子高生には戻れない。制服を着るとどこか怪しく感じる。それでもアイドルならいい!という映画もあるが、僕は基本、現役高校生しか選ばない。

オーディションで選んだ子たち。撮影で奮闘して、輝く子がいる。そんな子たちとはぜひ次も仕事をしたいが、次回作が3年後、4年後となると、すでに20歳を超えてしまい出てもらえなくなる。そこで主人公のお姉さん役とかを考えるのだが、それでは彼女たちの持つ力を十分に発揮できない。

さらに20歳を超えて、25歳とか30歳とかなると、もうホント役がない。学校の先生とか、近所のお姉さん。主人公のお姉さんには歳が行き過ぎ、お母さんには若すぎ。これが男性だと、新人刑事とか、記者とか、教師、いろんな重要な役があるが、女性の役は非常に少ない。

そう考えてみると、20歳を超えた女優は本当に大変。高校生までなら、学園もの、青春ものというドラマがあるが、それを超えると需要がないのだ。だから、大手プロダクションのいう22歳というのは実はとても正解な年齢。それまでに売れれば、主役のOL、女教師、女刑事、女弁護士というような役もあるが、それ以外だと、ほんと小さな役しか存在しない。

男性なら30超えてからブレイクということがありえるが、女性はまずない。それは実力とかキャリア以前に、役がないということだ。もちろん、レギュラーでなくても、小さな役でも、それらを演じるのは大変なことだし。そんな役柄を演じてくれる女優さがいなければ映画もドラマも成立しない。

ただ、僕が「この女優さんいいな。また、ぜひ、出演してほしい」と思っても、20歳を超えると高校生役は無理になるし。22歳以上の役は物語で2つ3つあるかどうかだ。だから呼ぶことができない。ある有名な女優さん。ある時期、主役をバンバン演じていた。人気も凄い。でも、30代になると仕事がなくなり、10年近く映画にもテレビにも出なかった。

それが最近はまたテレビでよく見かける。お母さん役ができる歳になったからだ。けど、そのまま消えて行く人の方が多いのだ。そう考えると、22歳ころから35歳頃までが女優の厳しい時期。女優は若くしてブレイクし、人気ものになる子が多い。でも、同時に消えて行くのもまた早い。

その意味で22歳にブレイクしていない子が、その先生き延びて行ける可能性は少ない。だから、そのプロダクションは22歳で売れてなければ契約更新をしないのだ。ある意味で「優しさ」といえる。

ただ、可愛いだけでも、演技力があるだけでも生き残れない。見た目だけで、憧れたり、バカにしたりする人もいるが、女優業は本当に過酷で大変な仕事なのである。


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