2014年6月の思い出「向日葵の丘ー編集作業」 [2014]

ようやく、ようやく、NG抜きが終了した。
最後のシーンは100人の市民俳優が参加してくれて撮影した映画館の場面。とうとう、そこまで来た。これでNG抜きは最後まで来たことになる。
あ〜長かった。途中何度も、事務作業のために中断。集中できず、精神的な葛藤もあり、本当に苦しかったが、途中から物語に入って行けて何度も泣きながらOKカットを並べて行った。しかし
これでまだ終わりではない。
料理でいえば素材を並べただけ。これを切り、まぜて、味つけをするのと同じ詰め編集をせねばならない。それここそが、ここまでのNG抜きの何倍も集中力が必要な、過酷な作業である。
今の気持ちでいえば、見上げるともの凄い高さの氷壁。それを頂上まで這い上がる作業が始まるのだ。ときどき、コメント欄に「夢中になれる仕事をしている監督は幸せ者ですよ」と書かれることがあるが、誰の話?って感じ。詰め編集はまさに氷壁を1人で上がる作業。
息が詰まり、胸が締め付けられ、
目が限界を越え、鉛の球を飲んだように胃が重く、吐き気が止まらなくなる。誰にも助けを求めることはできない。〆切が近づく。精神的に追いつめられ、苦闘の連続。それが編集作業。
できることなら誰かにやってもらいたいが、これこそが自分でやらねば本当に目指す形にはならない。そんな過酷な戦いがスタートする。この編集次第で、作品がどーしようもないものになるか? 素晴らしい感動作になるか? が決まる。技術だけではなく、感性とセンスの戦いでもある。すでに疲労困憊。精神的に追い詰まっているが、ここからが本当の戦いだ。

2014年5月の思い出「向日葵の丘ークランクアップ!」 [2014]
2014年5月の思い出「向日葵の丘ークランクアップ!」 [2014]
2014年3月の思い出「一般オーディションを開催」 [2014]

以下、この春に告知した一般オーディションの概要。
静岡県で映画を撮り続ける太田監督。前2作(浜松市、湖西市)のときと同様に、一般から出演者を募集。オーディションをします。台詞のある役、プロの俳優と競演する役、台詞はないけど重要な役等。個性ある魅力的な方がいれば、その人に合わせて役を作ることもあります。年齢不問。全国から応募可能。
第1回目のオーディションはすでに開催されましたが、今週末に第二回が行われます。興味のある方は以下のアドレスに、年齢、住所、性別、自己PR等を書いてメールを送ってください。詳細を返信します。オーディション&撮影ともにギャラ、交通費、食費は出ませんが、素敵な思い出になるのは間違いなし。4月5日(土)6日(日)にし島田市で行います。ご応募お待ちしております。
映画の紹介記事=>http://www.at-s.com/news/detail/976983143.html

2014年2月の思い出「ヤング3人組のオーディション!」 当時のブログはこちら [2014]

1月に行った1次オーディションで残った12人
2月上旬に再び集まってもらい
シナリオの出来た部分。そこの台詞を読んでもらい3つの役を選ぶ。
それぞれが、それぞれの役の台詞を読む。
いろんな組み合わせを考える
演技力があっても、他の役とのバランスが悪ければ駄目
そうやって400人から100人を選び
その中の12人から、3人を選ぶ。
2014年1月の思い出「向日葵の丘」シナリオを執筆! 当時のブログ [2014]

シナリオがなかなか進まないときほど、苦しいことはない。
この気持ちをどう表現したらいいか?
ただ、書くだけならできる。
でも、それなりのものを書かねば意味がない。
頼まれた仕事で、ある程度のレベルであればクリアーならいい
そうではなく、これまでに書いたどの作品よりも
ランクアップしたものを書かねばならない
という脅迫観念がのしかかる
いいものを書こうとすると、いいものは書けない
自分が考える、感じている、思いを素直に吐き出してこそ
いいものになる
また、物語の世界に入るのにも時間がかかる
電話するだけで、現実に戻ってしまう
何とか、ここ数日で、世界に入り込みたい。
現在A4版で28P=>56pくらい
カレンダーを見て驚いた話ー2014年もあと1週間 [2014]

あー今日はXmasかあ〜。毎年、俺には関係ないよな。とか思いながら。カレンダーを見る。ん? 来週の今日は1月1日。元旦ではないか!ひえーー、来週の今日は来年だあ〜。ビックリ。ということは今年はもうあと1週間!やばい。
何がヤバいかよくわからないが、ヤバい!いろいろと今年の反省をせねばならないのに、ただ静養で寝ているだけだ。これでいいのか? これは「これでいいのだ」とバカボンのパパみたいに言い切れないが、Xmasどころではない。
あと1週間かあ。とはいえ、よくよく考えると、やり残したこともなく、反省はいっぱいあるけど、いろいろ考えながら、大晦日を迎えればいいのかも? とはいえ、あと1週間と思うと何か、焦ってしまう。2014年はあと1週間。
来週の今日は年賀状を読んでいるのか....あ、まだ年賀状書いていない!んーー。とにかく、感じるものがある。

12月になり、この1年を振り返る。 [2014]

とうとう12月になってしまった。今年も全力疾走だったので、振り返る暇もなく、ただただ前へ進んで来た。年明けか「朝日のあたる家」の映画館公開の続きで全国舞台挨拶ツアー。雪で東京に戻れなかった日もある。
その合間に「向日葵の丘」のシナリオ執筆&ロケハン。3月に「朝日」劇場公開終了。4月に「向日葵」撮影開始。5月から編集。終わったのは8月。9、10とポストプロダクション。その間に「朝日」イベント上映。神戸、新潟、新宿では舞台挨拶をさせてもらい、もの凄く数の観客が来てくれた。
そして11月。あと1歩というところで、カラコレが中断。スタッフ待ちで2年振りに休日を持てた。が、例に寄って、疲労困憊が吹き出して、しばらくダウンしていた。数日前からは、さらに体調が悪くなり、下痢や熱まで。でも、少しばかり休んだので、もうすぐ復活。
そして12月。毎年のことだが。この1年、これでよかったのだろうか? と考える。本当に全力でがんばれただろうか? 後悔が多い。いろんな方々から応援、支援を受けたのに、感謝の気持ちを伝えきれてない人も多い。いろいろ迷惑をかけたのに、お詫びできてないでいる人もいる。
映画を1本作ると、喜んでくれる人、感動してくれる人は多いが、同時に、恨まれたり、誤解されたり、嫌われたりすることもある。あまりの忙しさに、どうしても気がまわらず、十分なことができないことがあり、毎回、心苦しく思う。でも、同時に、映画を利用しようと近づく人、心ない批判をする人も、出てくる。
このFacebookでは書けない悲しい事件もある。問題を起こす人。邪魔する人はブロックすればいいが、心折れて堕ちて行く人を助けるのはむずかしい。手を差し伸べることさえ出来ず、それを見つめるしかないこともある。その手を掴もうともせずに、自ら堕ちて行く人もいる。
しかし、映画作りは待ってくれない。落ち込んでいる時間はない。その人に時間を割くことで、さらなる別の人たちが被害を受ける。だから、前に進まなければならない。今年もそんな1年だった。
ただ、嬉しいことは、「朝日のあたる家」は昨年の秋、公開された映画なのに、今年もあちこちで上映、海外でも上映会が続いていること。来年もすでに3カ所で上映が予定されている。そして、僕の作品の中でも最高傑作との呼び声の高い「向日葵の丘 1983年・夏」が今月中に完成するということ。
ハッピーなことには、必ず悲しみがセットで着いて来る。なぜ、みんなでハッピーになれないのか? そんなことを考えながら、2014年最後の月を意味あるものにしたい.....。
