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昔から会ってみたかったある芸能人(下)【才能ではない。考え続ける努力するから、トップランナーになれる】 [映画業界物語]

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【才能ではない。考え続ける努力するから、トップランナーになれる】

長年、お会いしたいと思っていたお笑いタレントのコロッケさん。その彼がパーソナリティを担当するFM番組にゲストで出してもらうこととなった。「向日葵の丘」の宣伝をさせてもらうためだ。スタジオに入ると、ナマ・コロッケさんがお出迎え。果たしてどんな人なんだろう? モノマネ芸人さんの世界ではトップ。帝王的な存在。デビューからほぼ30年。テレビや舞台で活躍している。お茶の間にいると、当たり前の存在に思えるが、それはスゴイことなのだ。

多くのタレントや歌手。そして俳優たちがこの30年に登場しては消えて行った。一世風靡したタレントでも、今はその名前さえ思い出されない人もいる。そんな中で30年間トップを走り続けるというのは、毎年宝くじで1億円当てるようなものなのだ。が、視聴者からすると「おもしろいオジさん」「楽しい芸人さん」という認知のされ方しかしていない。

もちろん「才能あるお笑いタレント」と評価する人も多いが、プライベートでどれだけの努力をしているか? 想像する人は少ないだろう。彼はいつも楽しそうにモノマネをするが、その目は絶対に笑っていない。そして、いつもタレント・コロッケを演じている。僕はそう感じるようになってから、テレビに映らないコロッケさんとはどんな人か?を考えていた。

そして、打ち合わせでディレクターさんが話してくれたが、僕の「向日葵の丘」監督ブログをかなりの量、読んでくれているという。プリントアウトしたコピーを見せてもらったが、スゴイ量だ。1回きりのゲストのために、テレビや舞台で多忙なコロッケさんが、それを全て読んでくれたという。そして、その中のひとつについて番組内で話をしたいという。

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僕の記事を読んでくれている人なら分かるだろう。僕のブログ、Facebookはほぼ毎日更新。1日に数度アップすることもある。毎回、長ーーい記事を書いている。書くよりも読む方が大変!という量。それを事前に読んでくれている。

それだけで、コロッケさんという芸人さんが分かる。ラジオ番組に出る無名監督とトークをするために、相手を知らなければ!と読んでくれたのだ。さあ、そのコロッケさん。ご挨拶をして、テーブルを挟んで向かい合って着席。ヘッドフォンを被り準備。その間も彼は気を使い、いろいろと話をしてくれる。

「『向日葵の丘』は見せてもらいましたよー。ほんといい映画ですねー。僕もどこかのシーンで出たかったなあ。もう、映画館のロビーで上映を待っているだけの客でいい。でたかったなあ。分かるんですよ。あの時代感。僕と監督は同世代ですし、自分が1つ上だけど、映画で描かれた時代はとても懐かしいし......」

と、ゲストを和ませるために、あれこれと話をしてくれるのだ。モノマネ界の帝王とは思えない気遣いと、腰の低さ。僕も仕事がらいろんな人に会うけど、本当に凄い人は決して上から目線で話さない。さて、番組が始まる。オープニングはコロッケさんのモノマネから。18番のトシちゃん。そして、ゲスト紹介があり。トークが始まる。ここから先はラジオで聞いてくれた人もいるだろう。

だが、僕がもっとも関心を持った部分は曲の間に解明する。生放送ではないが、音楽を流す部分は実際に音楽が流れ、その間、スタジオ内ではコロッケさんがいろいろ話をしてくれる。これは録音されない。そのとき、彼はこういった。

「監督のブログ読ませてもらったんですけど、スゴイ量ですよね?で、共感する記事が結構あって、その内のひとつのことをこのあと、お聞きしたいんですけど。一番、共感した、そーだよ、その通りだよな! と思った記事があるんです。僕もずっと考えたことで、若手にもよくいうんですよ」

一体、どの記事か? コロッケさんは言う。

「『才能なんてない』って記事ありますよね。あれ、本当にその通りだと思うんです」

あーーーーーそれかあ。なるほど。そうかーーーーーー。全てに納得がいった。その記事。読者の方も読んでくれた人は多いだろう。あとで、その記事のアドレスを記すが、簡単にいうとこんな話。若い頃、僕や映画監督を目指す友人がよく「俺って才能あるのかな?」と考えた。映画監督だけでない、歌手や俳優や小説家を目指すというと、大人たちはこういう。

「お前才能あるのか? 才能がないとやっていけない世界だぞ」

でも、自分に才能があるかどうか?なんて分からない。果たして自分が映画監督になれるのか? その才能があるのか? その後もプロデュサーや先輩に言われた。「お前は駄目だよ。才能ないよ」それでも考え続けて気づく「才能なんて存在しないんじゃないか?」今、振り返って断言する。「才能なんてない」そんな便利なものはない。夢を掴むのに必要なのは「才能」ではなく「努力」であること。そんなことを書いた記事だ。

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その記事が「一番共感した!」とコロッケさんはいうのだ。そこで全てが結びついた。起きてから寝るまで、食べるときも、テレビ見るときも、常にモノマネのことを考え続けるコロッケさん。その結果、モノマネ界のトップに駆け上がり30年も君臨している。友人はいう「才能ある人だからなあ」でも、ご本人に言わせば違うのだ。「才能ではなく、努力なんだ」コロッケさんは続ける。

「後輩たちにもいうんですよ。才能なんかじゃない。努力なんだ。こうすれば似るかな? こうすれば面白いかな? そんなことを考え続けることなんですよ....」

日本中の人を笑わせる、モノマネ界の帝王の言葉は重い。「才能ではない」「努力なんだ」と、彼はそれを実践し、トップを走り続けている。僕が10代から考え続けた「才能なんてない」論が証明された瞬間でもあった。たぶん、どの世界でもそうなのだ。映画界でも、お笑い界でも、歌の世界でも、いやいや、カタギの世界だって同じだろう。

営業でいい成績を上げる人も「才能」ではなく「努力」だ。まじめに、がんばるというだけではない。コロッケさんのように、朝起きてから寝るまで、考え続ける人だ。悩み続けるのではない。考える。彼が「どーすればあの歌手に似ることができるのか?」と考えるように、「どうすれば製品が売れるのだろう?」「どうすれより良い商品が開発できるのか?」と考え続けること。何事も同じだ。

9時5時で仕事をして「あー終わった。飲みに行きゾー!」というのも人生だ。でも、そこからも考え続ける人もいる。そんな人が成功する。トップに駆け上がる。才能ではない。才能があれば、何でもできると思いがちだが、そうではない。考え続けること。それが成功への道ということ。目の前でマイクに向かい楽しそうに話すコロッケさんを見つめながら、そう感じた。

この1点だけでも、番組に出してもらえてよかった。さて、番組終了後に、もうひとつ面白い話があるのだが、これはまた別の機会に紹介するが、これ以降、テレビでコロッケさんを見かけるたびに、彼の言葉を思い出す。タレントも、歌手も、俳優も、そして映画監督も同じ。いや、他の職業も同様。「才能」ではない。考え続ける努力こそが大事。そう思えている。(了)

コロッケさんが読んでくれた記事=>http://aozoraeiga.blog.so-net.ne.jp/2014-06-17


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