【向日葵の丘ー1983年・夏。人生とは何かを描く物語】 [昨年アクセス数500超え記事紹介]

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今回の撮影を終えたあとに感じたこと。もしかしたら、”向日葵の丘”のテーマ、こんな言い方も出来るのではないか?
「人生とは何か?」
今回の作品では、いくつかの人生が描かれる。高校時代に仲が良かった3人。30年後。未だ結婚せずに東京で1人暮らす多香子。古里で結婚、2人の子供を生み、主婦業を送るみどり。そして、古里に愛想を尽かせLAでアメリカ人と結婚したエリカ。

その3人を取り巻くのが一攫千金を狙う北さん。松田優作に憧れる本屋のおじさん。映画だけが楽しみのおばあちゃんウメさん。旦那に死なれたあともタイ焼きを続ける桜子さん。名画を若い人に伝えたい映画館の梶原支配人。その他、多くの愛すべき人物が登場する。

しかし、そのほとんどが悲劇の結末を遂げる。そしてほとんどが実在の人物をモデルにしている。僕がよく知る友人だったりする。何の罪もない、健気に働いて来た友人がなぜ、あんな末路を遂げねばならなかったのか?
彼はなぜ、若くして家族を残し死ななければならなかったのか? そして彼女はなぜ、あんな仕打ちを受けねばならなかったのか? 皆、悩み、苦しみ、のたうち回り、大きな成功もせず、夢を実現することもなく。消えて行く.....。

でも、何か彼等にも生きる意味があったはずだ。その答えを物語の中で探してみたくて、この”向日葵の丘”を作った。なぜ、人は愚かな悲しみを繰り返すのか? なぜ、人は絶望し続けねばならないのか? 本当に希望は存在するのか? その答えを物語の中で探し出し、観客に伝えたい。
2016-01-13 23:06
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今しがたこちらのブログ拝見いたしました。
主人公が幼少時代に親から受けた心の傷や、周りの人達の悲しい末路も本当に他人事ではないし、またそこに人生の儚さをしみじみ感じながら観ていました。
過疎化や大量消費社会は時代の流れには正直逆らえないところもあるような気もし、しかしそこに虚しさも感じます。
では、その時代の中でいたずらに抗うのではなく、もちろん利便性だけを追求するのではなく、どうやって自分自身がそこに融合して道を切り開いていくのがいいのかなどと自問自答したりもして考えさせていただきました。
まさに観ている人達に問いかけているメッセージ性のある胸に響いた映画でした。
これからもいい映画を楽しみにしています。
ありがとうございました。
by ジャッキー (2015-11-01 10:47)