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向日葵の丘 監督日記  初日舞台挨拶での大激怒事件を回想 [公開までカウントダウン!]

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いよいよ、初日を迎える。そんなめでたい日を前にこんなことを書くのはどうかと思うが、以前、初日の舞台挨拶の日。楽屋で打ち合わせをしていると、映画館の人がやってきて「監督のご友人がいらしてます」と告げられた。この忙しいのに誰だ!と入り口まで行くと、親しい友人が笑顔で立っていた。

何を考えているのか? 僕は大激怒したが、彼は何を怒っているのか分からない。舞台挨拶当日。舞台裏は戦争状態。久々に会うキャスト同士は懐かしさで盛り上がりながらも、舞台に立つ緊張感で緊迫する人もいる。綿密な打ち合わせが必要で、誰がステージのどこに立つかも説明し、覚えてもらう。質問も事前に伝えて、何を話すか?かんがえてもらう。

僕も登壇者の一人であり、進行役でもある。太田組舞台挨拶は司会者ではなく、僕が進行する。演出も僕が担当。ま、演出といっても、いかに俳優さんたちにリラックスしてもらい、楽しく舞台挨拶をしてもらうか?という係なのだが。さらにマスコミ取材。衣装を着て、メイクをして準備している隣の部屋では、別の俳優が新聞やテレビのインタビューを受ける。

その上、僕は会場チェックにそっと場内に忍び込んで写真を撮ったり。(ブログ用に)スタッフも緊張。万が一のことが起こったら大変だ。ファンが舞台に駆け上がったりすることもありえる。セキュレティも大事。さらに、時間制限。予定の時間内に終わらせないと、あとの上映に迷惑をかける。

全員がピリピリ状態の中、友人は「よ! 観に来たぜ。驚いた?ははは」と笑顔。こんなときに何しに来たんじゃあ〜!怒り爆発。追い返した。確かに、演劇やコンサートが終わってから、親しい人が楽屋を訪ねることはある。でも、公演前に、それも演劇やライブとは違い舞台挨拶は本当に時間のない中で、皆が駆け回っているときに、いつでも会える友人が訪ねて来るのは非常識だと注意したのだ。

あとで聞くと、彼はあわよくば楽屋に入れてもらい、俳優さんにサインをもらい、一緒に写真を撮ってもらえるかも?と思っていたらしい。「太田はいい奴だから、きっとそのくらいは....」と考えたようだが、大バカ者だ。緊張している俳優さんたちのいる楽屋に、何で僕の友達を入れてストレスをかけることをする訳がない。おまけに僕が呼び出されるとその間、打ち合わせも中断するのだ。

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こっぴどく友人を注意したが、彼はいう「だって、そんなこと分からないだろ? お前が喜んでくれると思ったんだよ。それに俳優も舞台に立つなんて慣れているから、そんな緊張しているなんて知らなかったし」しかし、安易な想像で、「大丈夫じゃないかなー」てな発想で訪ねるのは間違っている。もし、それなら事前に僕に連絡するべきだし、事情を訊くべきだ。

驚かせようと思ったなんてもっての他。その上「監督の友人」と名乗るのはよくない。映画館スタッフだって、それならちゃんと対応しようと思うはずだ。だから、それ以来、急に訪ねて来た人は「会えない」と伝えることにしている。友人がお祝いを云おうとしてくれた気持ちは嬉しいが、そのことでいろんな人に迷惑がかかるからだ。

だが、友人の考えはたぶん一般的だろう。楽屋の緊張感なんて想像もしない。お祝いを言ってくれるのはありがたいこと。でも、俳優陣に迷惑はかけられない。そこで、僕は舞台挨拶や上映が終わったら、お客の送り出しをする。出口に立ってお礼をいう。そうすれば、声をかけてくれるし、友人にも会える。俳優陣や他のスタッフに迷惑はかけない。時間的にできないこともあるが、なるべくそうする。

なので、今回も申し訳ないが楽屋を訪ねるようなことは絶対にしないでほしい。そして「驚かそうと思った」は絶対にダメ。サプライズは感動にはならない。それは嫌がらせになってしまう。もし、挨拶をしてくれるのであれば、数日前に連絡をくれれば、何とか時間を作り、僕の方からロビーなり出口なりに伺う。これも素敵な舞台挨拶をし、俳優にも、観客にも喜んでもらうため。ご理解頂きたい。

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