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映画を応援する人たちがネガティブキャンペーン?どういうこと? [映画業界物語]

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いよいよ映画の公開が迫り、評判も盛り上りつつあるときに。映画を応援してくれる人たちがある種の情報を流すと、応援ではなくネガティブキャンペーンになってしまうことがある。例えばこうツイートする。

「***市の映画ー向日葵の丘ーぜひ、観てください!」

これを映画ファンが見たらどう思うか?

「あー、これは今流行りのリージョナルムービーだな? ***市が金を出して、町のPRに作った町おこし映画だ。そんなものを金出して、わざわざ見に行く必要はないよ」

実際、その手の映画は多く、ストーリーは平凡。それより観光地や地元産業の紹介に力が入り「わが町の魅力を伝えよう!」というのが主旨。でも「向日葵」はその手の映画ではない。一般の商業映画であり、涙と感動の青春メモワール作品。

でも、***市の映画、***県の映画というと、そういう誤解が生れる。それに京都、奈良、横浜という人気の町が舞台なら「だったら、観てみたい!」と思う人が多いのだが、僕がロケするのは有名な観光地ではないが、知られざる魅力がある町。映画を観れば、必ず、その町の魅力が分かる。

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が、先に「***市の映画!」と言われると、一般の人は「知らねえなあ。そんな町!」と興味をなくしてしまう。つまり、地元の方が応援のために「わが**市でオールロケされた映画!」とtweetしたことが逆効果になってしまうのだ。

同じ意味で「****社の映画ー向日葵の丘」「***グループが応援する映画」という記事をFacebookに書いたりtweetする方もいる。今回もいくつかの会社やグループ。団体から支援、応援を頂いている。が、これも先と同じ。

その会社が飲料会社だとする。Aジュースなら、ライバルのBジュース社があるろう。B社社員やその製品の愛好者は「あれはAジュース社の映画。私たちには関係ない!」と思ってしまう。「どーせダメな映画だ」と敵対視されてもおかしくない。また、映画ファンからしても、先と同じで「Aジュース社の宣伝映画だな? 自社の製品を出してイメージアップしたんだろう」と考えてしまう。

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地元の方や支援する会社、団体の関係者は熱い思いがあるので、どーしても「わが町の映画!」「我が社の映画」といいたくなる。それによって身内では盛り上がるが、熱く応援するほどに、その町以外の市民、その会社以外の人から見ると「私たちに関係ない映画ね?」というふうに冷めて解釈される。

友人がある地方を舞台にした映画も同じ悲劇に見舞われた。地元は盛り上がり、「我が***市の映画!」と東京公開でも宣伝した。が、惨敗。地元のPR映画と思われたのだ。宣伝や応援はガティブキャンペーンにしかならず、一般の人が関心を失い、映画を避け、悲しい結果となった....。

「映画宣伝」で重要なのは「市」や「県」「会社」「団体」をアピールすることではない。映画自体の、物語の魅力を伝えることだ。観客は「物語」を観に映画館に来る。PRを観るために入場料は払わない。物語を観て感動すれれば、その町が好きになり。その映画を支援した会社のイメージはよくなる。

なので、応援するときは、いろいろ肩書きを付けないで、発信して頂けると、ありがたい。それが協力してくれた町や会社や多くの人たちへの感謝にも繋がるのだ。よろしくお願いします。

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