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「俳優は皆、魅力的な存在。だからこそ距離を置くことが大事?」 [My Opinion]

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映画監督業をしていると、

多くの俳優さんと仕事でご一緒する。彼ら彼女らはカッコいい。或は可愛い、奇麗。でも、それだけでなく、非常に魅力的で、気使いがあり、「いい仕事をしよう!」という「思い」もある。だからこそ、俳優たちと仕事をすることで、素晴らしい作品ができるのだ。

そんな話をすると、よく一般の方から「有名俳優さんと飲みに行ったり、パーティしたり、よくするんでしょう?いいなあ」と言われる。が、彼ら彼女らとは一線を引くようにしている。本当に気遣いがあり、魅力的な存在だからこそ。日常では距離を置くようにしているのだ。仕事絡みか、舞台に出ている、打ち上げ等でないと会わない。

よく「え? なんで〜」と言われる。

その理由は仕事をしたときに全力を出してほしいから。最高の仕事をしてほしいから。義理や人情。友情で仕事をしてほしくないからだ。そんなことで撮影に挑むと、いい結果がでないから。

例えば、その俳優さんが「監督の次の映画。出してほしいなあ〜」と言って来たとする。友達ならなかなか断れない。断ると角が立つ。けど、僕はその俳優さんが最高に輝く役を思いついたときしか依頼をしたくない。友達というだけで、どっちでもいい役をやってほしくない。

親しいと僕にも甘えが出て「***君。このところ人気だなあ? 出てくれるとファンがたくさん映画館に来てくれそうだ」とか考えて依頼してしまうかもしれない。けど、そんな形で出てほしくない。その人の人気を利用したくない。また、それでは絶対にいい映画にならない。

俳優にとっても「最近仕事がないなあ〜。太田監督が新作撮るというし、お願いして出してもらおう」と考えてしまうかもしれない。また、撮影中でも「太田監督は私のこと。よく分かってくれてるから。この演技が今イチでもきっと許してくれる」と思う若手も出てくる。親しいと、僕もそれを許してしまう。だが、それは映画のクオリティを下げること。そもそも、そんな甘える環境を作ってはいけないのだ。

Facebookでもよく知る俳優さんに

「友達申請」は出さない。以前から知っていて出演してもらった方は別だが、直接に彼ら、彼女らと連絡を取れないことが大事。もし、簡単に連絡ができると「今度、飲みに行きましょう」とか言ってしまかもしれない。

親しくなると、意思疎通はできるようになるが、互いに甘えも生まれる。それが厄介。撮影現場では緊張感を持たねばならない。だから、本当に出てほしいときだけ、事務所を通して連絡する。それが俳優たちに対する仁義だし、敬意だと思っている。


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