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41年振りに読んだ「漂流教室」衝撃だった。これは今の日本か? [漫画の話]

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ふと休憩で入った漫画喫茶で、梅図かずおの「漂流教室」の愛蔵版セットを見つけた。実はここ数ヶ月、読まねば!と思えていた漫画だ。が、すでに本屋にはなく古本屋を覗いても、なかなか見つからずにいた。

が、心に引っかかるときに、見つめなすと大抵、大当たりで、いろんなことが解明されたり、答えが見つかったりする。少し前なら「ワイルド7」がそれ。そして今回は、昨年、「向日葵の丘」を撮影する前から引っかかっていたことなのだ。

主演の常盤貴子さんが「漂流教室」のテレビ版に出演していたこと。僕の師匠である大林宣彦監督が原作を映画化していること。そして、その大林監督の作品に常盤さんが出演したこと(野のなななのか)さらに、原発事故以降の状況が何か漫画「漂流教室」にダブったこと等があり。もしかしたら、そこに答えが?と思えたのだ。

漫画は1974年。僕が中学1年生のときに、全巻を本屋で立ち読みしている。数時間かかって、最後まで読んだ。もの凄い衝撃で、自分がどこにいるのか?も忘れて、本屋の迷惑顧みず、立ち読みをした。が、あまりに凄惨な物語なので、買って帰って部屋に置いておきたくなかったという思いもある。本が部屋にあるだけで、毎日悪夢を見そうな内容なのだ。

当時13歳の僕はそれほど強いショックを受け。50歳を過ぎた現代に至まで漫画史上のベスト3の1作である。が、あまりに凄惨な話なので、読み直そうという気が起こらず、41年の年月が過ぎた。それが昨年辺りから、気になり探していたのだが、なかなか見つからない。

Amazonなら2000円ほどで文庫版が帰るのだが、なるべく大きめの版で読みたくて、調べると「愛蔵版」というのが存在した。でも、Amazonにはない。それからしばらくして、今日、近所の漫画喫茶でふと訊いてみると、「ありますよ!」と奥から出して来てくれた。おおーーーーーーーーーーー!という訳で、全5巻を三時間ほどかけて一気に読んだのだ。

41年前。中学1年生、13歳のとき以来の漫画。あのときは小学6年生の主人公に近い年齢だったが、今は物語初期に死んで行く大人たちと同じ世代になっている。が、40年の月日が経っても物語の凄さは変わらず、凄惨な物語に打ちのめされる。いや、あのとき以上の衝撃を感じ、途中で何度も涙が溢れた。漫画で泣けるのは本当に少ないのに、涙なしでは読めない。「ウォーキング・デッド」であり、「ワースト」であり、「カムイ伝」かもしれない。

13歳のときと同じく、読み終わったときに、自分がいる場所を思い出した。そうだ、漫画喫茶にいたんだ。そして家路を歩く自分が、久々にこの町に帰って来たかのように思えた。砂漠となった東京で、小学生の主人公たちと共に、あの凄惨な経験をして、戻って来たかのような気持ち。でも、まだ、打ちのめされて、心ここにあらずという感じで、商店街を歩いた。

詳しい感想はまたいずれ....

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