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映画宣伝はつらいよ③ チラシはこんなだけど、観ると大感動の名作? [映画業界物語]

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写真下。この映画、時間を潰すために、中身を全く知らずに観た。ら、超感動の素晴らしい物語だった。が、このチラシからそれを想像することは不可能だろう。このデザインを見て「よし観よう!」とは絶対に思わない。

このデザインから分かること。上半分の女性の写真。背景の摩天楼から「都会で暮らす女性」=>キャリアウーマンの物語かな〜とか感じる。下半分。テーブル囲み談笑する黒人3人。ここから想像するのは、この3人と上女性とのラブストーリー?

でも、それならもっと恋人同士に見える写真を使うだろう。では、キャリアウーマンと黒人3人の友情物語? んーピンと来ない。しかし、あえて言うなら、それが実際の物語に一番近いのだが、それで劇中で何度も涙する物語だとは想像できない。

実はこの映画。スーダンの内戦で両親を失った子供たちが何百キロも歩いてケニアまで逃げて、そこの難民収容キャンプで育ち。アメリカの難民受け入れプログラムでカンサスシティに移民するという物語。街で難民だった3人に仕事を世話する仕事をしているのが写真上の女性。

しかし、プログラムの規則で妹は別の街に送られ、兄は現地で行方不明のまま。アメリカの生活に四苦八苦する3人の難民。次第にアメリカの生活に慣れてくるが....という事実を元にした物語なのだ。
まるでドキュメンタリーを観るようなリアルな痛々しさ。悲しみ、苦しみが描かれ、胸が詰まる。アメリカに来てからも、様々な苦労があり。バラバラになっていた家族と再会する場面は涙なしに観れない。そして、予想もしなかった感動と涙のラスト。観客は全員号泣!

そんな素敵な映画なのに、このチラシからはそれがほとんど伝わって来ない。が、それらを写真やデザインで伝えるのも至難の技だ。そう考えると、素晴らしい映画があっても、それを一枚のチラシで伝えるのは本当にむずかしい。

僕も今、ストーリーをこのFacebookに書いたが、それを読み「これは感動的な物語だ。ぜひ、観たい!と思う人も少ないだろう。そう、感動を文章で伝えるのもむずかしいのだ。予告編ならその辺を伝えることは可能だが、チラシ、ポスターはかなり無力。しかし、一番手軽に配布できて、手元に残る。
ただ、そこから感動は伝わらない。映画の宣伝はつらいよ。

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