SSブログ

20年前に見逃したテレビ番組をYouTubeで見る。 [My Opinion]

10154984_732831553457818_1237978037853270317_n.jpg

深夜3時を過ぎる。20年前に見逃したテレビ番組「たかじんnoばー」ビートたけしがゲスト出演した回をYouTubeで見つけた。東京トップのたけしと、大阪ナンバーワン人気のたかじんの対決にわくわく、その後半を見逃したまま20年が過ぎていた。

まだ、僕がレンタルビデオ屋でアルバイトをしながら、シナリオを書いていた頃に放送された番組。90年にアメリカ留学から帰り、東京で生活を始めて数年経ったときのこと。映画監督になるのを夢見て、昼はレンタルビデオ。夜は居酒屋でアルバイト。深夜に帰宅してからシナリオを朝まで書いた。もう20年の前のことだ。

その番組のホストだったやしきたかじんさんは今年の1月亡くなった。ビートたけしさんは映画監督として、今も活躍している。20年前の番組ではとても若く、時代の流れを感じる。

あの頃、僕は生活できる最低限、最低の最低だけアルバイトで稼ぎ。その他の時間をシナリオ執筆に費やしていた。でも、2時間もののシナリオを書くのに1年もかかった。映画会社に持ち込んでも、パッとした返事はもらえず。知り合いのPからも「どうにもできないなあ」と言われて続けた。

このままでは生活のためのアルバイトで精一杯。体力的にも、精神的にもシナリオを書き続けることに限界を感じていた。友人は「どこかに就職して、生活を安定させ、休みの日にシナリオを書けばいいじゃないか?」というが、そんなことをしたら、さらに生活で手一杯になり、シナリオまで手が回らなくなることは予想が着いた。

「生活を安定させ」という台詞は、もっともだと思えるが、実は逆で、生活のための仕事だけで日々が終わってしまう。自分を追いつめなければシナリオは書けない。余裕があってシナリオが書けるのなら、誰もがシナリオライターになれる。理屈に合わないが「生活を安定させてから、がんばる」といって、脚本家や小説家になった人は誰も知らない。

こうして深夜に起きてFacebookを書いていると、当時を思い出す。肌寒い冬が近づく予感。物音ひとつしない町角。居酒屋のバイトから帰り、「たかじんnoばー」を見て、朝までシナリオを書いていた時代を思い出す。当時は西新宿の狭いアパートに住んでいた。本当に狭い6畳1間のワンルーム。1日1000円の生活費で暮らしていた。

このところ「向日葵の丘」で手一杯。昔を懐かしむ余裕さえなく、ここしばらくお世話になった方々へのお礼メールを出す余裕さえなく、バタバタと日々を過ごしてきた。今夜は眠れずにYouTubeを見ていると、あの頃を思い出す。あれから20年。ちゃんと映画館で上映される映画を作ることができるようになるとは、あの頃は考えもしなかった。

逆にいうと、あの頃から20年経たねば映画を監督できないこと。当時、予言されていたなら、この20年を耐えられただろうか? 1日1000円の生活費はごく最近まで続いた。言えることは、ひとつだけ。諦めてはいけない。諦めなければ、道は開ける。今はそれを痛感している。だから、若い人にもそういう。

 「諦めてはいけない」

扉.jpg


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。