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夢見る力シリーズー夢を掴むには自分を知ることが大事 [My Opinion]

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前にも書いたけど、自分の夢を掴めなかった人に限って「世の中、甘くない。夢は所詮、夢でしかない」と言う、「諦めることが大人の考え方である。夢を追うのは現実を知らない幼い奴だ」と若い人にいいたがる。

でも、そんな人に限って努力していないことが多く。自分の努力が足りなくて夢を掴めなかったとは言わず。現実は厳しい。甘くないという論理にすりかえているように思える。僕のまわりでも本当に努力している友人はちゃんと目標を達成しているし、夢を諦めた奴はやはり努力が足りない。

といっても、努力しても駄目なこともある。それを努力不足というのは簡単だが、よくよく見ていると、努力の量ではなく。努力の方向が間違っていることが多い。自分がやりたいことと、自分ができることは違う。僕が20代だった頃。まわりには松田優作に憧れる俳優の卵たちが、「松田聖子みたいになりたい!」というアイドル志望の子もたくさんいた。が、それら友人たちは誰1人、俳優にもタレントにもなれなかった。

実は、僕も似たような存在だった。学生時代に映画を見て感動し、スピルバーグのような映画が作りたい!と思ったのがきっかけ。だから、子供の頃から好きな「スタートレック」のようなSFもののシナリオを書き、監督デビューを目指した。が、特撮好きの友人以外の評判は悪かった。

あとあと、分かってくるのだが、当時の僕は憧れた作品に近い、それっぽい作品を書いているに過ぎなかった。似たような作品は映画でも、漫画でも、アニメでも山ほどあり。それらの作家に取って代わるだけのレベルの作品を書いてはいなかったのだ。僕以外には書けないシナリオを書いてこそ必要とされ、ギャラを払ってでも依頼をされるようになる。

業界の友人に言われた。「日本ではSFの需要は少ない。一番需要が多いのが、青春もの。それを書いてみたらどうだ?」一番嫌いなジャンルだった。「でも、最初から好きな作品は書けない。別のジャンルでも評価を得てからSFものを書けばいい」とも言われて、執筆。アメリカ留学時代の経験をベースに青春ものを書いた。

次第に分かって来た。SFものは見る上では好きなだけで、作るということでは青春ものや現実に即した物語が向いているのではないか? 松田優作に憧れる俳優の卵が松田優作風の芝居をするのと同じ。ジョンウーの映画が好きで、2丁拳銃の主人公がバンバン撃ちまくる自主映画を作り、悦に浸るのも同じ。

全部、自己満足。自分が好きな作品(俳優)を焼き直すことで、ファン心理を満足させているだけなのだ。夢追う人が一番陥りやすいところ。「何で、俺は認められないんだ? 製作費さえあればジョンウーみたいな映画が撮れるのに?」と悩む。


「私だって聖子ちゃんに負けないくらいかわいいのに」というアイドル予備軍もいた。でも、松田聖子と同じくらいに可愛いというだけでは必要とされない。ジョンウーも聖子ちゃんも現役で活躍しているのだから、二番煎じ、似たような存在は求められない。他にはない魅力的な個性、オリジナリティを打ち出さなければ、業界は認めてくれないのだ。

僕もようやくそれに気づく。青春ものは嫌いで絶対に書きたくなかったが、LA時代の苦労をエピソードにして、アメリカで学んだことをテーマにしてシナリオに書いた。評判がよかった。大嫌いな青春ものが評価された。すぐに依頼には繋がらなかったが、その後も書き続けていると、僕のいいたいことはSFよりも、青春ものの方が伝えられるかも?と思えて来た。

調子に乗って、いろいろ書いてみたら、その中のひとつが若手監督の目に止まり、脚本家デビューとなる。その後。監督業もスタート。深夜ドラマなどを演出していて、女の子が主人公のものが評判よかった。その後、書き上げたのが「ストロベリーフィールズ」。

10代の高校生がヒロインの青春ファンタジー。営業すると「ぜひ、やりたい!」という会社が出て来た。ま、その後、投げ出されてしまうのだが、次第に「10代の女の子をイキイキと描く監督」と言われるようになる。

自分のことって意外に分からない。だから、間違った方向に努力したり。憧れの方向に進もうとしたりしがち。それを知るには作品を作り続けるしかない。俳優ならいろんな役を演じてみるしかない。その中で自分が何に向いているのか?見えて来る。

そして、他の誰もやらない路線であることが大事。このジャンルなら。このスタイルなら負けないというものを見つけることが大事。人気者の真似をしていても誰も認めてくれない。まず、自分のキャラ、力を知ることが大事。夢にたどり着くとはそういう努力を続けることだと思う。

それをせずに諦めた人が、世の中の責任にし、若い人たちに「現実は厳しい!」と説教する。でも、僕は思う。探せば必ず見つかる。自分ができること。自分しかできないことが必ずあると。

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